僕が有紗さんと付き合っていることは、いつの間にか結城にバレていた。
「お前、有紗さんと付き合うなんて、いったいどういうことだ!」
ある日結城は、僕を見つけるなり手近な部屋に連れ込んで怒鳴りつけたが、その頃の僕にはそう言われたところで何と返していいのか、よく分からなかった。・・・しかし今なら分かる。どうやら僕も有紗さんのことが好きみたいだ。
先日ケンカをしてしまった僕たちだったが、数日すると彼女のほうから謝ってきたので、めでたく仲直りすることができた。しかし同時に、言動には気をつけなければ、と改めて思ったのだった。あんな思いをするのはもうゴメンだ。
・・・今の僕は、有紗さんのことだけを考えることが許されている。滑らかな肌、優しく丸い膨らみ、引き締まったウェスト、心地よい声、甘やかな香り。そんな彼女を五感で感じながら、一つになる。・・・他には何もいらない。