「響殿下、またお会いできて光栄です」
そんな言葉をいただけると、そろそろこの仕事も板についてきたのかと思う。 Continue reading “5/20 (水) 22:30 務め”
小説の部屋
晩餐会を目前に控え、宮殿内はいよいよ慌しくなってきた。特に、外交は僕の専門分野であり、陛下がかけてくださる期待も年々大きくなってきているため、僕の周辺は他の部署とは比べものにならないくらい殺気立っている。このままではみんな共倒れしてしまいそうだ。 Continue reading “5/18 (月) 23:00 残業”
それは両親に日頃の感謝をする日。何をプレゼントしようか、先日からあれこれ考えていたのだけど結局決まらず、とりあえず夕食には自宅に帰ることにした。 Continue reading “5/17 (日) 19:00 Red Ribbon Day”
僕が有紗さんと付き合っていることは、いつの間にか結城にバレていた。
「お前、有紗さんと付き合うなんて、いったいどういうことだ!」 Continue reading “5/16 (土) 23:30 恍惚感”
その上品で淡い緑色の封筒を見つけたのは、朝ロッカーを開けた時だった。・・・というか、ロッカーには鍵がついているのに何故?と思ったのだが、薄い紙なら入らないことはない隙間が確かにある。 Continue reading “5/14 (木) 16:00 手紙”
放課後。僕は生徒玄関近くの廊下で、朝霧と共に人を待っていた。
クリウスの校舎内は土足で大丈夫だが、ほとんどの生徒が車で送り迎えをしてもらうため、車停めにつながる玄関を利用するのが普通である。よって朝夕はその通称生徒玄関と呼ばれている玄関を通ることになるのだが、その先は学年ごとに校舎が分かれているため、他学年の生徒と会うことはあまりない。 Continue reading “5/13 (水) 16:00 待ち人”
今日の部活では、台本の読み合わせが行われて、僕は清水先輩の隣で、その様子を見ている。
「そこは思い切り弾けて」
「そこはもう少しかわいく」 Continue reading “5/12 (火) 16:45 価値”
「ゴメン、来週の晩餐会に出席させていただくことになったから、しばらく帰れなくなりそうなんだ」
夜。沢渡家のリビングにて。 Continue reading “5/11 (月) 22:30 夢見る乙女”