1/24 (日) 23:30 確証

そして初めて、日曜の夜にも会うことになった・・・。

「何故だか分からないんだけど、急に不安を覚えたり、自分の立場が分からなくなったりすることってない?」

私は遠慮なく、持参したお酒をグラスに注ぎながら言った。・・・それでも、お酒の力が足りないと、言えそうになかった。

「僕なんてしょっちゅうですよ。それを考えないようにするためにも、がむしゃらに仕事をしているところがあるかもしれません」

そう・・・。希は今ソファーの背から身体を起こして、私の話を聞く体勢に入ってくれている。組まれた長い足に腕を預けている姿は実に頼もしい・・・けど、希にもそう感じられるのはよくあることなのね。

「そうなってしまった時にはどうするの?」

「ピアノを弾くか、誰かに会いにいくか、寝てしまうか、ですね」

・・・私には、一番最後の選択肢しかない。いえ、選択になっていない。

「私には趣味がないのが、いけないのかしら?」

「そんなことありませんよ」

希は反射的にそう言って・・・から、目を反らした。

「原因は他のところにありそうですよ」

どういうこと?

「解決方法がどうこうじゃありません。有紗さんは自分を抑えすぎなんですよ。・・・そんな時、僕、という選択肢は作ってくれないんですか?」

希・・・。

「僕は有紗さんの恋人のはずなのに、大事なときに呼んでもらえないなんて・・・僕じゃ物足りないということですか?」

「違う、違うのよ」

「どう違うんですか。僕には分かりませんよ」

「ごめんなさい。・・・本当にごめんなさい、素直になれなくて」

希以外の人はいないのに・・・。私のわがままで彼を振り回してしまったら、嫌われるかと思って・・・。その考えは間違っていたみたい。

「どうしたら許してもらえる?」

「・・・僕のことを愛しているという確証がほしいです」

どうしたら分かってもらえるかな?・・・私は希に口づけた。

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