私は意地を張りすぎている?・・・でもやっぱり希には会いに行けない。その代わり今日は宮殿内で希に会うことができた。希が陛下の執務室に来たから。
希は私を見ると会釈をして、すぐに陛下に向き直った。そこで私の役目はおしまい。控え室で待つだけ。 Continue reading “1/22 (金) 19:30 評判”
小説の部屋
私は意地を張りすぎている?・・・でもやっぱり希には会いに行けない。その代わり今日は宮殿内で希に会うことができた。希が陛下の執務室に来たから。
希は私を見ると会釈をして、すぐに陛下に向き直った。そこで私の役目はおしまい。控え室で待つだけ。 Continue reading “1/22 (金) 19:30 評判”
でも希に会いにいくことはできなかった。外賓からお誘いを受けてしまったから。
こういう方々は、自国を離れたついでに羽を伸ばしたいと思っている。となると、とりあえず私に挨拶することが礼儀でありつつ、手っ取り早いのだろう。
“陛下の令嬢ですのにお仕事をされているなんて立派ですね。私の国でも見習いたいところです”
・・・いえ、あまり見習わないほうがよいと思いますけど。 Continue reading “1/21(木) 1:30 誘い”
今日は議会に外賓がいらしているので、女性として扱われている。
“素敵な女性にお出迎えいただけて光栄です。さぞこの国も美しいのでしょう”
“はい、ご滞在中には我が国の美しい場所にご案内いたしますので、どうぞゆっくりなさっていってください”
相手の方は礼儀として、私に男としての眼をお向けになる。でもそれが度を過ぎると、いつも殿下がやんわりとそれを断ち切ってくださる。 Continue reading “1/20(水) 17:00 信用”
何だか珍しく、今日は揉めている感じ・・・みんなが殺気立っている。こんなとき本当は逃げ出したい。でも唯一の救いは、殿下が穏やかな表情をなさっていること。
今まで多くの方にお会いしてきたけれど、その中で一番出来た人だと思うのは殿下。私には仕事ができるかどうかは関係ない、それよりも大事なのは人柄。 Continue reading “1/19 (火) 16:30 印象”
議会の間、逆に私には時間ができる。
私は秘書として常に陛下に同行させていただいているけれど、仕事は主にスケジュール管理。昼間ずっと議場にいらっしゃるということは、それだけ私の仕事が減るということになる。・・・もちろん、他の秘書の方々は、資料や情報を集めるのに必死になられているが、そこに私の出番はない。所詮私は陛下の娘であり、能力を評価されてこの仕事についているわけではないのだから。 Continue reading “1/18 (月) 23:15 あなたがすべて”
「奥本くんが何を言ったか知らないが、私は沢渡くんをまだ表舞台には出したくない」
陛下がはっきりとおっしゃり、僕の希望は消え失せた。陛下には頑固なところがおありになり、一度おっしゃったことは、なかなか撤回なさらない。・・・僕が家に帰りたいと泣いていた、あの時もそうだった。 Continue reading “1/17 (日) 23:00 人間の本質”
昨夜、
「悪いけど部活を休んでくれ。どうしてもお前の話を聞きたいという人が多いから」
と結城に言われた。待ってました!こちらこそ悪いですけど、部活は休ませていただきます。・・・昨日は、部長と一緒にデパートの美術展を観に行った。 Continue reading “1/16 (土) 19:30 夕食の席で”
「沢渡くん、ちょっと話があるんだけど・・・」
何やら思いつめた表情で、部長が僕に話しかけてくる。・・・昼食すらも一緒にとらないんですね。
今、学食。朝霧と一緒にいたところに、部長が自分のプレートを持ってやってきた。ほら、言わんこっちゃない。 Continue reading “1/15 (金) 13:30 モテる男!?”
そういうわけで、今日も兼古先輩と外出。
先輩は遊び心が旺盛で、制服のまま街を歩いてみようなんて言い出した。そうしたら、街の人が振り返ること、振り返ること。・・・というのも、クリウスの学生は大体車で移動するので、その制服が街中で見られるのは珍しいからだ。 Continue reading “1/14 (木) 18:00 男同士のデート”
「昨夜は悪かったな」
今日の先輩は笑顔だ・・・つまり仲直りしたということ。しかし僕は夕食に誘われた。
「俺の予想通りだよ。沢渡の例を出したら、一発だった。・・・何だかんだ言って、成績がいいヤツのことは信用するんだよ」 Continue reading “1/13 (水) 18:00 悩みのタネ”