June

6.1(月) 0:30 深夜のドライブ
6.2(火) 22:30 お誘い
6.3(水) 22:00 素顔
6.4(木) 23:20 相談
6.5(金) 23:00 雨の夜
6.6(土) 19:30 選択肢
6.7(日) 0:20 男と女

6.8(月) 14:00 彼の後ろ姿
6.9(火) 14:30 私だけの彼には…
6.10(水) 16:30 適役
6.11(木) 12:30 裏表
6.12(金) 14:00 事件
6.13(土) 22:30 朗読会
6.14(日) 3;00 眠れぬ夜

6.15(月) 16:00 減らず口
6.16(火) 17:30 今後の計画
6.17(水) 15:30 問い
6.18(木) 23:30 ごほうび
6.19(金) 17:00 心地よい緊張感の中で
6.20(土) 16:00 混乱
6.21(日) 15:00 新版

6.22(月) 23:00 気持ちの切り替え
6.23(火) 3:00 管理
6.24(水) 22:30 役作り
6.25(木) 14:30 ホームルーム
6.26(金) 22:30 ナイトショー
6.27(土) 23:00 ピアノフレーズ
6.28(日) 22:30 自然体

6.29(月) 23:30 出逢い
6.30(火) 22:00 あの頃の二人

6/30 (火) 22:00 あの頃の二人

付き合い始めた頃は本当に楽しかった。手をつないで、いろんなところへデートした。

私たちは部活には入っていなかったので、放課後は時間が空いていた。だから美術館や博物館にはよく行ったし、お買い物にもよく付き合ってもらった。貴くんは基本的に、私がすることを穏やかに見ているタイプ。それでいて、的確な意見やアドバイスをしてくれる。 Continue reading “6/30 (火) 22:00 あの頃の二人”

6/29 (月) 23:30 出逢い

教師になりたいというのは小さい頃からの夢だったので、校長先生に、来年の春で辞めさせていただきたいと申し上げたときには心が痛んだ。でもちょうど担任しているクラスが6年生なので、タイミングとしてはとてもいい・・・そのことを貴くんも考えていてくれたのかもしれない。 Continue reading “6/29 (月) 23:30 出逢い”

6/26 (金) 22:30 ナイトショー

僕に欠かせない人はたくさんいる。その一人が仲野さん。・・・彼女は毎朝僕の家まで来て、髪を整えてくれるヘアメイク担当の仕官だ。今僕は議会前のため宮殿にいるので、彼女も楽みたいだけど。

「王子らしくするにはどうしたらいいですか?」

朝のスタイリングタイムに、彼女に相談してみた。 Continue reading “6/26 (金) 22:30 ナイトショー”

6/25 (木) 14:30 ホームルーム

早くも、9月に行われる学園祭に関する決め事があるそうだ。クリウスでは3日間を文化祭、そのあとの1日を体育大会と後夜祭に当てるそうだが、文化祭ではクラスごとに何か出し物をするそうだ。・・・試験や夏休みを挟むから、決めるのは今のうちということか。 Continue reading “6/25 (木) 14:30 ホームルーム”

6/23 (火) 3:00 管理

「沢渡さん、あまり無茶はなさらないでください」

地区予選のあとロビーで人波に襲われそうになって以来、加藤がべったりついてくるようになった。・・・あの時は、加藤と仕官数名が係員のフリをして、僕と朝霧を守ってくれたのだった。僕としては自分自身よりも朝霧の腕に何かあったら大変だと思っていたのだけど、加藤に言ったら怒られてしまった。

「何をおっしゃるのですか。私の仕事は沢渡さんをお守りすることです」

そう言ってくれるのは嬉しいけれど、加藤に鍛えてもらっているから大丈夫だって。しかも、宮殿内でもついてくることはないのに・・・。

「働きすぎですよ。もう少しお休みを取ってください」

「大丈夫。授業中には気を緩めているから」

「またそんなことおっしゃって。お若いから元気なのは分かりますが、長丁場なのですよ。お仕事だけではなく、演劇の練習もあるではありませんか」

「だから大丈夫だって。当の僕が言うんだから平気だよ。・・・あ、それか、僕がおとなしくしていないと、加藤の休みがなくなるもんね。いいよ、加藤は休んでも」

「沢渡さん!」

・・・加藤が本気で怒ったようだ。

「明日も学校があるのですよ、今日のところはお休みください!さもないと・・・、強硬手段に出させていただきます」

「そんなに怖いこと言わなくても・・・」

ギロリ、と加藤が睨んできたので仕方ない、ベッドルームに移動することにする。何も、僕の睡眠時間まで管理しなくても・・・。わざわざこんな時間に僕の部屋まで来なくても・・・。折角調子が出てきたところだったのに。

「どうぞ、うつぶせに」

はいはい。こんなに頭が冴え冴えでは眠れるわけがない。でも加藤のために寝たフリをしようか。

「凄く凝ってますよ」

うわっ、痛い・・・けど気持ちいい。背中から肩、首・・・身体が浮いていきそうな感じがする。気持ちいい・・・。そしてだんだん意識も薄れていく・・・。

6/22 (月) 23:00 気持ちの切り替え

定例議会を目前に控え、宮殿内はいよいよ慌しくなってきた。

こんな時に、といっては申し訳ないが、今回役をもらえたことについては少々戸惑いを感じている。まず僕はすっかり裏方に回るつもりでいたことからの素直な驚き。台本を読ませてもらったら結構出番が多いのに、他の出演者に比べて練習量が少ないということ。そして急に僕への姿勢を変えた部長のこと。・・・実は僕は、殿下のお側にできるだけつかせていただこうと思い、部活を少し休ませてもらおうと考えていた。その予定がすべて狂ってきている。 Continue reading “6/22 (月) 23:00 気持ちの切り替え”