「美しいわね。ただただ見とれてしまうわ・・・」
上映会の後、僕たちは第2ラウンドと称して、またビデオドラマを見ていた。舞からのリクエストで、後ろから抱きかかえる形で・・・。 Continue reading “12/23 (金) 1:30 不安の矛先”
小説の部屋
「美しいわね。ただただ見とれてしまうわ・・・」
上映会の後、僕たちは第2ラウンドと称して、またビデオドラマを見ていた。舞からのリクエストで、後ろから抱きかかえる形で・・・。 Continue reading “12/23 (金) 1:30 不安の矛先”
一方で沢渡くんは機嫌がすこぶるよく、仕事にも精が出ているみたいだ。
「先日は本当にありがとうございました。殿下ももうすぐ新婚旅行ですね。その間は僕がしっかり留守を守りますので、大いに楽しんできてください」
と言われて、またギクリとした。そうだ、旅行だ。その際、雪山の上を飛行機で通過する。まさかそのときに事故が起こったりなんてことは・・・。 Continue reading “12/22 (木) 23:00 対照的に”
今日は、出先で高校の時の恩師に会った。・・・何かがおかしい。
宮殿に帰ってくると、居ても立ってもいられず、結城の執務室へと駆け込んだ。
「俺は考えすぎだと思うけどな。たかだか夢だろ?今までに予知夢を見たことがあるのか?」 Continue reading “12/21 (水) 23:00 運命”
なのに、あの光景が脳裏から離れない。たかだか夢なのに・・・。どうしてこんなに気になるのか。舞を失うことになってしまったら?・・・それは、先日目の前で沢渡くんと深雪ちゃんとのやりとりを見たこととも大いに関係がある。 Continue reading “12/20 (火) 23:00 予感”
はっと目が覚めたら、まだ天井が薄暗かった。・・・ベッド脇のスタンドが点いている。
「貴くん大丈夫?大分うなされていたわよ」
・・・ああ、舞が起こしてくれたのか。それにしても嫌な夢だった。 Continue reading “12/19 (月) 4:30 悪夢”
-シーン11、朝-
深雪:希、起きて。9時から朝食だって。
沢渡:ああ?…今、何時?
深雪:8時半よ、…おはよう。
もう8時半か…よく寝たな。あまりに気持ちよくて、もう少し眠っていたい気分。 Continue reading “12/18 (日) 16:00 孤島での誕生パーティー2”
お昼前に、殿下とともに、深雪と兼古先輩、清水先輩の到着を待った。
「いらっしゃい、僕も楽しみだよ。今日と明日、ゆっくりしていってね」
お世話になります、と三人揃って殿下に一礼。
「僕のためにありがとうございます。…それにしてもこんなにたくさん何を持ってきたんですか?何でも揃っていますよ」
仕官が荷物を台車に載せてついてきた。 Continue reading “12/17 (土) 23:30 孤島での誕生パーティー1”
週末ともなればげっそりした顔をしている人が多いのだけど、殿下はご機嫌なご様子だった。
「いよいよ明日だね。楽しみだよ。沢渡くんは自然体のままでいいからね」
とおっしゃってくださっても、僕には何のことだかさっぱり。 Continue reading “12/16 (金) 23:00 不安”
「沢渡さん、少々よろしいですか?」
「・・・ゴメン、後にしてくれる?ここだけ覚えさせて」
今日もまた学校でテストを受けるわけだが、学校へ向かう車の中、まだテスト勉強が終わっていない。 Continue reading “12/15 (木) 11:00 こんなに近くにいるのに・・・”
学校に着いたのがたまたま休み時間になったせいで、
「誕生日までにまた学校に来ることある?」
「何か今ハマっているものはありますか?」
「~の舞台って、観に行く予定ある?」
などと、廊下を歩く最中に質問攻めに遭ってしまった。いえ、お気持ちだけで十分です。何かいただいたところで、お返しすることもできませんから。 Continue reading “12/14 (水) 13:00 渇き”