朝霧は俺のことを、まるで沢渡の父親のようだと言っていたらしいが、実際のところそうなのだと思う。・・・年齢的にもあり得るよ、と言った響はさておき。 Continue reading “5/30 (土) 19:30 父と息子”
5/29 (金) 23:30 側近としての務め
そして毎日、加藤からの報告を受けている。
「やはり、成績がよかったということで更に注目が集まっています。しかし当の沢渡さんはそのことは気になさらず、部活のことばかり考えていらっしゃるようですが」
ああ、何故か沢渡には役が当たらなかったという、あれか。 Continue reading “5/29 (金) 23:30 側近としての務め”
5/28 (木) 22:30 秘密
響には軽い睡眠障害がある。いつ頃からなのかはっきりしたことは分からないが、皇太子になってからひどくなってきているのは確かだ。 Continue reading “5/28 (木) 22:30 秘密”
5/27 (水) 1:30 極秘会議
俺たちはそのまま響の部屋に移動して、飲むことにした。 Continue reading “5/27 (水) 1:30 極秘会議”
5/26 (火) 22:30 報告
俺の役職は、王宮顧問兼沢渡の教育係。沢渡の教育は大体終わった上、今は学校に行っているので、前者が主な仕事だ。陛下や響のサポート役として、状況に応じてどちらかに付き添うこともある。我が国の王宮では、年齢はほとんど問題にならないからいい。逆に、年をとると考えが固定化しやすくなるため、敬遠されるようになるくらいだ。・・・俺は枠にはまらずに済むこの仕事が気に入っている。 Continue reading “5/26 (火) 22:30 報告”
5/25 (月) 12:30 電話
昼休み・・・。今ならいいかと思って、電話をかける。
“はい。・・・どうかしたの?”
沢渡は返事をしたもののすぐに言葉を外国語に変えた。辺りに人が多いのだろう。 Continue reading “5/25 (月) 12:30 電話”
5/24 (日) 22:30 淡い口づけ
今日でほとんどの方が離国されたので、辺りにも静けさが戻ってきた。かのモーリス殿下も、
「次に会うときには、ダブルデートをしよう」
などと楽しそうに笑って、飛行機に乗り込まれた。そうなると・・・。 Continue reading “5/24 (日) 22:30 淡い口づけ”
5/23 (土) 1:00 恋愛の極意
会いたいと言われても、彼を連れて彼女の家に行くのはさすがにまずい。かと言って、こんな時間ではどこかに来てもらうのも申し訳ない。しかしこのままでは彼の気が収まらないだろうと思い、電話だけはしてみることにした。 Continue reading “5/23 (土) 1:00 恋愛の極意”
5/22 (金) 23:00 不公平
そして僕がドライブの後にこっそり案内したのは、夜景が綺麗なレストランだった。もちろん本来なら彼のようなVIPを勝手に一般の店に連れ出したりしてはいけないのだが、僕だってVIPだ。そんな僕には行きつけの店がいくつもあるし、同じVIPが一人くらい増えてもさほど変わりはないと思う。表立って行くから注目されるのだ、他の人と同じようにさりげなく行けば、何の問題もない。・・・もちろん、ある程度の安全性を約束してくれる店しか選ばないが。 Continue reading “5/22 (金) 23:00 不公平”
5/21 (木) 23:30 友人
基本的に人と触れ合うのが好きなので、晩餐会も好きだ。普通はこのテのお集まりとなると社交辞令だけになってしまったり、逆に変に相手を探り合ったりするそうなのだが、僕は本気で親しくなりたいと思っている。だから、ある人のことを気に入ったら、実際にその人の国を訪れてみたり、お忍びで国内を案内したり、メールをマメに出したりする。個人的に親しくなることは、仕事の成功にもつながると思う。ただ、それは僕にはあくまでも結果論で、打算でそうしているわけではない。ごく自然のことだ。 Continue reading “5/21 (木) 23:30 友人”