Introduction

『学園の貴公子第2章』は、ホースタッド王国にあるクリウス学園高等学校を舞台に、高校生皇太子である沢渡希くんと、その周囲の人々の様子を描いた小説です。

この貴公子シリーズは、『学園の貴公子序章』『学園の貴公子』『学園の貴公子第2章』『王宮の貴公子』と今のところ4作あり、そのうちの3作目、つまり沢渡くんが高校3年生の一年間を描いています。

以前別のサイトで、2002年の4月1日から2003年の3月31日まで、毎日リアルタイム更新をしていました。しかしその後、何故かそのサイトが見られなくなってしまったので、今回こちらに改めて投稿することにいたしました。

ただ、初出時とは、日にち曜日が異なっていること、また20年の月日の流れに耐えられない箇所は、一部変更しておりますのでご了承ください。

また、2022年から2023年にかけて、前2作を一日二話ずつ更新していたのですが、ちょうどその続きの4/1が今年の曜日とあっているので、今回は1日1話ずつ、リアルタイムに更新していく予定です。

それでは、初心者の方向けに、また既読者の方には復習のために、これまでのあらすじを紹介しておきます。

 

ー『学園の貴公子序章』あらすじー

クリウス学園高等学校に、沢渡希が入学する。彼は幼稚園卒園後にホーンスタッド国王宮に招宮され、特別に英才教育を受けてきた。しかし同年代の子どもたちと過ごす時間がなかったため、コミュニケーションにやや難がある。

入学当初は、周囲に馴染めず浮いていたが、才色兼備な彼は、徐々に頭角を現していく。演劇部での活動は、彼の高校生活を豊かなものにする一方で、同級生とのトラブルは、彼の心に爪痕を残すことになる。

 

ー『学園の貴公子』あらすじー

2年に進学し、演劇部に新しい部員が入ってきた。沢渡は第一印象から深雪に興味を持ち、兄弟役を演じることで親密な関係になっていく。沢渡の親友でもある朝霧がヴァイオリンの国際コンクールで優勝したことをきっかけに、沢渡は財務長官に就任する。

しかし沢渡が兄のように慕っていた響皇太子殿下、妃殿下が、新婚旅行先で飛行機事故に巻き込まれ、お亡くなりになってしまう。突然の訃報に動揺を隠せないが、沢渡は皇太子に即位する。深雪との交際も順調で、将来のことを約束している。

 

ー『学園の貴公子第2章』登場人物ー

沢渡希 (Sawatari Nozomi)
ホーンスタッド国皇太子、財務長官。クリウス学園高等学校生徒会長、演劇部所属。
貴公子としての誉れ高い華麗な活躍の陰で、努力をし、時々神経質なくらい悩み苦しんでいる、本当は普通の17歳。国王陛下に即位する日のため、仕事にプライベートに毎日修行中。

川端深雪 (Kawabata Miyuki)
クリウス学園高等学校2年、演劇部所属。沢渡の恋人。
沢渡に出逢いつまらなかった人生が一変、まさにホーンスタッドのシンデレラ!とても健気でひたむきな女の子だが、演劇においては生まれ持ったセンスで他を圧倒する。

朝霧智史 (Asagiri Satoshi)
ホーンスタッド国ヴァイオリン楽士。クリウス学園高等学校 3年、演劇部所属。沢渡の親友。
国際的なヴァイオリンコンクールで優勝して以来、リサイタルやCDリリースが大成功、音楽家として人生の岐路に立っている。沢渡に絶大な信頼を寄せていて、彼の言うことには逆らわない。かなりお人好し。

兼古祐輔 (Kaneko Yusuke)
大学1年生。兼古建設大臣の息子。前生徒会長、演劇部の先輩であり沢渡の友人。
この春、大学で政治経済を学ぶことを条件に、芸能界デビューする。外見も性格も世間一般的にイケてる男なのに、恋人である美智枝には頭が上がらない。

清水美智枝 (Shimizu Michie)
大学1年生。前演劇部部長。兼古の恋人。
この春から芸術大学で、本格的に演出と脚本を学ぶ。面倒見がよく、姉御肌タイプ。年齢の割に、大人びて落ち着いている。

早川一真 (Hayakawa Kazumasa)
イスト学園高等学校生徒会長。
当初は沢渡を目の敵にしていたが、今では親しくなり、高校卒業後は入宮を考える。成績は全国トップながら、恋愛に関してはかなり晩熟。

結城憲弘 (Yuki Norihiro)
王宮顧問、沢渡の教育係兼相談役。35歳。
父のように兄のように面倒を見てきてくれた、沢渡の一番の理解者。ただし徐々に親離れを検討中。

加藤慎一郎 (Katoh Shin’ichiro)
沢渡の側近。
武道の師範であり警護をするのが本業だが、今ではマネージャーとして公私にわたり世話をしている。

江口有紗 (Eguchi Arisa)
国王陛下の娘であり秘書。沢渡の前の彼女。
過去の出来事から、沢渡としては出来るだけ関わりたくない相手。今年の秋にとある国の皇太子殿下と結婚する。

響貴久 (Hibiki Takahisa)
前皇太子殿下。享年28歳。
舞妃殿下と共に突然の事故でお亡くなりになったが、響の精神は、形見である指輪と共に、沢渡の中に生きている。

 

それでは、お楽しみください。

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