今回の役は、兼古先輩に誘惑される女性の一人。兼古先輩はとても素敵な人なので、そのうちの一人でも構わない。実際には清水先輩一筋なのは誰の目にも明らかだけど、この台本を読む限りでは全然不思議ではない。それよりも、私などが誘惑される一人でいてもいいのかな?ということのほうが心配。
でも、みんなから好かれる兼古先輩と園田先輩に接点がないみたいなのは不思議。もともと園田先輩は数人の友達といるほうが楽みたいだから、気にしないことにしようか・・・だって、長距離をやっているくらいだからね、孤独なのが合っているのかもしれない。
この間聞いてみた。
「先輩は、私のどこを気に入ってくれたんですか?」
“ああ、それはね、パッと見で、かわいいな、と思って”
外見で・・・ってことなのね。
「それで、今はどうですか?」
“性格もかわいかったので安心したよ。一緒にいてあげないとって思う”
「・・・でも、一緒にいてくれないじゃないですか」
“それはゴメンって。ちゃんと埋め合わせはするから、もう少し待ってて”
それが明日・・・。ドキドキする。
その前に、今日もメールが来た。
“今帰ってきたよ。こっちはまだまだ暑いね。だから、夜誘ってもいいかな?”
夜って・・・。こんなことをウチの親に話しても大丈夫なのかな?彼氏が出来たということは、まだ話していない。
あれこれ悩んだ挙句、沙紀に話しておくことにした。
「ゴメン。沙紀と遊びに行くことにしてくれる?今度、デザートをおごるから」
“しょうがないな。あんまり遅くなっちゃダメだよ”
分かってる。次の日も朝から部活があるから、あまり遅くまで外出していたくはない。それじゃあ、何を着て行こうかな?・・・それを聞いたほうがよかったかも。連れて行ってくれる場所によっては、失礼になるかもしれないし。