7/15 (水) 14:30 突然の・・・

「響・・・響・・・」

と結城の声がし、僕の身体を揺さぶっているのが分かる。

「何?どうしたの?」

「どうしたの?じゃないだろう。お前、大丈夫か?」

本当に何?・・・ここは議場の控え室。周りには結城と・・・陛下。

「響くん、本当に大丈夫かね。具合が悪いなら休みなさい」

「いえ、別に平気です」

・・・それにしても、みんなどうしてそんなに心配そうに僕を見るのか。

「俺と話していたのに、突然言葉が途切れて、そのまま眠りに落ちていた。・・・座ったままで15分ほど」

え~。そういえば、そうだったかもしれない。

「もうすぐ休憩が終わるけど、どうする?このまま帰ったほうがいいんじゃないか?」

「ううん、大丈夫。・・・陛下、少々眠かっただけですから、ご心配には及びません。さすがに仕事中にこのようなことはありませんから、ご安心ください」

「だが響くん、議会はまだこれからだから・・・」

「いえ、今日は私が出席しませんと、折角の場が台無しになってしまいます」

そうだね、と陛下は僕の肩を叩き、出席を許可してくださった。・・・よかった。

「・・・にしても、お前怖いよ。電池が切れた人形みたいに、急に動かなくなるなんて」

結城は立ち上がった僕をもう一度座らせて、こっそりと囁いてきた。確かに。そのことをよく覚えていないというのは、危険なことかもしれない。

「竹内、コーヒーを」

「・・・かしこまりました」

いつもはコーヒーを飲ませてくれないのに、速やかに運んできてくれる。今週は頑張らなければならない。この議案を通さなければ、秘書や仕官たちの苦労が水の泡になってしまう。

「うん、もう大丈夫」

「そうか、無理するなよ。いいな」

分かってる。誕生日を盛大に祝ってあげないとね。

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