9/28 (月) 23:30 比較

秋は悩みの季節・・・。

昼休みには、素早く食事を取って、兼古先輩の選挙の応援をした。それを園田先輩が面白くないと思っているのは事実。

先輩と付き合うようになってから分かったこと。まず私にはとても優しくて、理想的な彼氏だということ。いつもエレガントに私をエスコートしてくれて、おしゃれな場所に連れて行ってくれる。

だけど、先輩は社交性に乏しい気がする。私に対してはいい顔をするけど、他の人とは関わらなさ過ぎる。文化祭の時だってそう。クラスの行事には全然参加しないで、しかも私にまで、参加しないように言った。それってどう?おかげで、部活やクラスのメンバーとは疎遠になってきてしまっているような気がする。私にだってやりたいことはあるのに。・・・こういうのを束縛って言うのかな。

今日のことだってそう。私が兼古先輩の応援に行くから一緒に食事は取れない、という話をしたら、それだけで機嫌を損ねてしまったみたい。なんだかそういう時には、先輩がとても子どもっぽく見えてしまう。

それに比べて兼古先輩は、クリウスのアイドル的存在だと思う。演技はうまいし、ダンスもできるし、私たちの面倒まで見てくれるし・・・。そういう人が中にはいるんだ。みんなの憧れの的になるような人が・・・。

今日は、部活のみんなで学食を訪れて、先輩とともに寸劇をした。こういうときには、先輩とお近づきになれるから嬉しい。この間の文化祭の練習のときにも演技指導をしてくれたし、恋愛の一般論に関してもいろいろと話をした。

「上柳さんは、もし自分に対して本気でない男を好きになってしまったらどうする?」

・・・それは、もし先輩が私のことを好きだったらってこと?・・・違う。これはあくまでも一般論ね。

「最初から叶わないと分かっている恋には、手を出さないと思います」

「でも、相手だって人間なんだから、途中で気が変わることだってないとは言えないよ」

そうですけど・・・。

「相手にもよります。あまりに手が届きそうにない場合にはしょうがないですよね。だったら、傷つきたくありません」

「傷つかない恋なんてないよ。それよりも後悔のほうが俺は怖いかな」

・・・やっぱり兼古先輩は大人ですね。

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