夜、不意に沢渡の顔を見たくなった。コンピューターに聞くと、「殿下は自室にいらっしゃいます」
子離れしようと決めたんだけどな・・・、いやこれではまるで逆だけどいいか・・・。すでに本をパタンと閉じて、ターボリフトに向かっていた。
「どうしたの?結城が僕の部屋に来るなんて。・・・相当お疲れだね」 Continue reading “4/12 (水) 23:00 夢の世界への誘い”
小説の部屋
夜、不意に沢渡の顔を見たくなった。コンピューターに聞くと、「殿下は自室にいらっしゃいます」
子離れしようと決めたんだけどな・・・、いやこれではまるで逆だけどいいか・・・。すでに本をパタンと閉じて、ターボリフトに向かっていた。
「どうしたの?結城が僕の部屋に来るなんて。・・・相当お疲れだね」 Continue reading “4/12 (水) 23:00 夢の世界への誘い”
明日は身体測定、それで深雪が落ち着かない。
「どうせいつかバレることなんだから、堂々としてろよ」
「来ないのをいいことに、そうやって他人事みたいに・・・」 Continue reading “4/11 (火) 23:00 ねえ、バレちゃうよ”
学生生活最後のクラスは・・・。
初めて朝霧と別々のクラスになった。今までは諸事情があって学園側に一緒にしてくれるよう頼んでいたのだが、公になった今、秘密事項は何もないから自由に考えてもらった。これでまた成績が・・・とアイツはぼやいていたけど、知ったことではない。 Continue reading “4/10 (月) 14:00 クラス分け”
確かに深雪ちゃんのことでは少し悪かったかもしれないよ。でもプレゼントの参考にしたいと思ったのは嘘じゃない。まさか、本当に文字が刻まれているとは思わなかったけど。・・・沢渡がしそうなことくらい読める、たださすがにわざわざ僕が読めない外国語にする念の入れようには笑ってしまった。彼のほうにも書いてあるのかな?それ以上聞くつもりはさらさらないけど。 Continue reading “4/9 (日) 21:00 切なさをかみしめながら・・・”
毎週会えることになっているセカンドハウスで。
一応昨日も会ったんだけど、希は待ちきれなかったと言わんばかりにぎゅっと私を抱きしめた・・・。
「深雪はどう思った?俺、納得いかないんだよね」 Continue reading “4/8 (土) 21:30 世界で一番怖いヒト”
「で、俺のこと心配してくれてたんだ」
「だって、公の場で希がキレたのって初めてじゃない。いつもほら、感情的にならないように気をつけてるって言ってたし」
「キレたって言うなよ、人聞きの悪い。指導だよ、あれは」 Continue reading “4/7 (金) 22:00 夜の電話”
始業式にクラスが発表されるのでまだ正式ではないけれど、二年生になってから初めての学校。なんだか信じられない。あっという間の一年だったけど、演劇そして希に出逢って、目まぐるしいほどいろんなことが変わった一年だったとも思う。正直言って親に無理やり入れられた学校だったし、友達を作るにしてもうわべだけの付き合いにはもううんざりしていた。なのに、今はどう?こんなにワクワクしながら学校に来てるなんて。 Continue reading “4/6 (木) 11:00 始まりだというのに”
クリウスに春が訪れていた。
春休みでほんの少し来なかった間に随分と暖かくなり、花々も赤や黄色に花壇を彩っていた。冬生まれの僕としてはこれからの季節を思うと少しばかり憂鬱にならざるを得ないが、こんな穏やかな・・・思わず伸びをしたくなるような気候に加え、辺りには誰もいないという特殊な景色を無駄にすべきではないと、校門から生徒玄関までを加藤と共に歩くことにしたのだった。 Continue reading “4/5 (水) 9:00 散歩道”
今日も無事に仕事が終えられて後は帰るだけ・・・なのに今から本領発揮と言わんばかりに、張り切ってテキストをお広げになった殿下。春休みもあとわずかですからね。
「個室じゃなかったらやってられないよね、さすがに恥ずかしい」 Continue reading “4/4 (火) 19:00 移動の車内で”
もう~、本気で終わらないよこの宿題。
以前に比べて学校へ行く時間が短くなっているから、だんだん分からなくなってきているのは事実・・・。これ以上沢渡の仕事を増やしてはいけないと思いつつも、気がつくと部屋の前まで来てしまっている僕がいる。 Continue reading “4/3 (月) 23:00 春休みの憂鬱”