「沢渡、おはよう」
「おはよう」
「沢くん、おはよう!」
「おはよう」
生徒玄関を通って教室に向かう時、みんな待ち伏せしてるんじゃないかと思いたくなるほど、凄い挨拶攻撃に遭う。しかも何故か名前つきで。 Continue reading “4/17 (月) 8:30 朝の挨拶”
小説の部屋
「沢渡、おはよう」
「おはよう」
「沢くん、おはよう!」
「おはよう」
生徒玄関を通って教室に向かう時、みんな待ち伏せしてるんじゃないかと思いたくなるほど、凄い挨拶攻撃に遭う。しかも何故か名前つきで。 Continue reading “4/17 (月) 8:30 朝の挨拶”
驚いたことに、加藤さんが自ら、事務所にまで足を運んで来てくれた。
「沢渡のことはいいんですか?」
「今日は一日宮殿にいらっしゃいますから」 Continue reading “4/16 (日) 14:00 社会のルール”
テレビでは一斉に、「沢渡殿下の右手に光るブレスレット!」と報じていた。たまたま半袖になる機会があったみたいだけど、絶対わざとに決まっている。一昨日、私があんなこと言っちゃったからだ、きっと。 Continue reading “4/15 (土) 18:00 右手に光るブレスレット”
「ねえねえ、演劇部のオーディション受ける?」
「凄く倍率高そうだよね。でも沢渡先輩と同じ舞台に立ってみたい~」
「それより、とりあえずオーディションに出れば名前を覚えてくれるよね」 Continue reading “4/14 (金) 12:30 普通の恋人たち”
予定には入っていなかったけど、結城から夕食の誘いを受けた。僕としても新入生歓迎会の感想を聞きたかったし、何よりも昨夜のことについて、ね。
「お疲れ」
今ではすっかり軽いハグだけになって、素直に席に着く。今日は二人で魚のコースを頼んでみた。 Continue reading “4/13 (木) 20:00 昨夜の出来事”
昨年はただただ圧倒されているだけだったので、まさか自分がステージに立つ側になるなんて思ってもみなかった。周りはキャーキャー騒いでいたけど、たかが演劇部の公演なのに何がそんなに楽しいのか。・・・確かに入学式で見た生徒会長はちょっとカッコよかったけど、行事の一つという感じで、まるで期待なんてしてなかったから。 Continue reading “4/13 (木) 14:00 不安定な心”
夜、不意に沢渡の顔を見たくなった。コンピューターに聞くと、「殿下は自室にいらっしゃいます」
子離れしようと決めたんだけどな・・・、いやこれではまるで逆だけどいいか・・・。すでに本をパタンと閉じて、ターボリフトに向かっていた。
「どうしたの?結城が僕の部屋に来るなんて。・・・相当お疲れだね」 Continue reading “4/12 (水) 23:00 夢の世界への誘い”
明日は身体測定、それで深雪が落ち着かない。
「どうせいつかバレることなんだから、堂々としてろよ」
「来ないのをいいことに、そうやって他人事みたいに・・・」 Continue reading “4/11 (火) 23:00 ねえ、バレちゃうよ”
学生生活最後のクラスは・・・。
初めて朝霧と別々のクラスになった。今までは諸事情があって学園側に一緒にしてくれるよう頼んでいたのだが、公になった今、秘密事項は何もないから自由に考えてもらった。これでまた成績が・・・とアイツはぼやいていたけど、知ったことではない。 Continue reading “4/10 (月) 14:00 クラス分け”
確かに深雪ちゃんのことでは少し悪かったかもしれないよ。でもプレゼントの参考にしたいと思ったのは嘘じゃない。まさか、本当に文字が刻まれているとは思わなかったけど。・・・沢渡がしそうなことくらい読める、たださすがにわざわざ僕が読めない外国語にする念の入れようには笑ってしまった。彼のほうにも書いてあるのかな?それ以上聞くつもりはさらさらないけど。 Continue reading “4/9 (日) 21:00 切なさをかみしめながら・・・”