「明日、大丈夫だよな」
・・・その言い方は・・・ないんじゃない?
「キャンセルしてくるのはいつも祐輔のほうじゃない」
「だからもう懲りて、来てくれないんじゃないかと心配になって」
・・・そういうことね。 Continue reading “5/12 (金) 22:00 求め合う心”
小説の部屋
「明日、大丈夫だよな」
・・・その言い方は・・・ないんじゃない?
「キャンセルしてくるのはいつも祐輔のほうじゃない」
「だからもう懲りて、来てくれないんじゃないかと心配になって」
・・・そういうことね。 Continue reading “5/12 (金) 22:00 求め合う心”
休み時間、クラスメートと話していると、視界に親友の慌てた姿が飛び込んできた。
「沢渡、数学の教科書貸して」
お願い、と、手を握ってくる様子は、なかなかかわいらしい。 Continue reading “5/11 (木) 11:00 目には目を!”
職場のみんなで飲みに行った席で、
「所長は弟さんの話をほとんどされませんけど、この間いらした時の様子を見ていたら、ほほえましい兄弟だなって思いましたよ」
と言われた。ほほえましい兄弟・・・か。 Continue reading “5/10 (水) 23:00 かけがえのない兄弟”
昨日は作品としての出来について手短に批評をしてきたが、みんな深雪のことを聞いてきたので、「ちょっと気分が悪いって言うから」と答えておいた。それはあながち間違っていない。 Continue reading “5/9 (火) 15:30 再現ドラマのような・・・”
実は一昨日、朝霧先輩からメールをもらった。バレたら殺されるから絶対に言わないでよ、という前置きつきで。
「親友として、沢渡のことをこれからもよろしくお願いします」 Continue reading “5/8 (月) 16:00 予想外の展開”
あれこれ考えていたけど、会ってしまえばそんなものは一瞬のうちに消え去ってしまった。深雪の笑顔一つだけで、何もかも許せて救われた気分になってしまうのだから、不思議なものだ。
「やっぱり希じゃなきゃ、ダメ。私、どんなことがあっても待ってることに決めたから」 Continue reading “5/7 (日) 7:00 このまま時が止まればいいのに・・・”
「なんかおかしいんだよな~」
沢渡は朝からずっと口にしていた。観光地を回りながらも、時計を気にしてはメールを書き、お昼に電話したのにまた夕方にかけていた。さすがの僕も呆れていたけど、外では聞くことが出来ず、ホテルに着いてから聞いてみた。 Continue reading “5/5 (金) 1:00 恋の行方”
昼間の観光はもちろんメインだけど、みんなにとっては夜のほうが楽しみだったりするようだ。友人たちは一斉に僕たちの部屋に押しかけてきて、たくさん話したり、ミニコンサートみたいになったり。・・・僕は常にヴァイオリンを持参しているし、部屋にピアノがあったからだ。 Continue reading “5/4 (木) 1:00 進路調査書その3”
まだ友達も出来てない段階で、行き先を選ばざるを得なかったから、クラスメートとは離れ離れ。気づいたら、演劇部一年組は固まって行動していた。ハイキングなんていうと聞こえがいいけど、辺りは木々ばかりで空も狭い、景色はとんと変わらなくて、みんなそれぞれ会話することに楽しさを見出しているようだ。 Continue reading “5/3 (水) 17:30 遠足”