そしてやって来たのは、宮殿の希の部屋。
「このリモコンを使えば、宮殿内の防犯カメラの映像をご覧いただけます。夕食は一緒にお取りいただくことになりますが、何時になるかはお約束できません。それまで、私がお相手いたしましょうか?それとも朝霧さんをお呼びしましょうか?」
「いえ、みなさんお忙しいんですよね。私のためにそこまでしてくださらなくても結構です。私、冬休みの宿題を持ってきましたから、ご心配なく」 Continue reading “12/28 (水) 19:30 訪問”
小説の部屋
そしてやって来たのは、宮殿の希の部屋。
「このリモコンを使えば、宮殿内の防犯カメラの映像をご覧いただけます。夕食は一緒にお取りいただくことになりますが、何時になるかはお約束できません。それまで、私がお相手いたしましょうか?それとも朝霧さんをお呼びしましょうか?」
「いえ、みなさんお忙しいんですよね。私のためにそこまでしてくださらなくても結構です。私、冬休みの宿題を持ってきましたから、ご心配なく」 Continue reading “12/28 (水) 19:30 訪問”
希を起こす都合上、冬休みとは言え毎日早起きな私。希は6時半起き。そして今日もなかなか電話に出ない。
“・・・・・・”
「希、おはよう。愛してるよ」
うわっ、恥ずかしい!ということで電話を切る私。・・・でも、まだ起きていなかったらどうしよう。普通ならかけ直してくること間違いなしだけど、まだ鳴らない。ただの間違い電話だと思ってたりしたら!?もう一回かけようかな。 Continue reading “12/27 (火) 6:30 わがまま”
学校は冬休み。冬休みは部活がないので、希に会えない。
それだけでなく、希は来年早々に始まる議会の準備と、間もなく新婚旅行にお出かけになる両殿下の留守を務めるための準備とで、忙しいことこの上ないらしい。 Continue reading “12/26 (月) 19:00 愛されている自信”
日曜だけれど、議会前ということで仕事に追われた一日の終わりに、結城と二人きりになる時間ができた。
「ちょっとドライブに行かないか?」
他人に聞かれたくない話をするときは、決まって僕をドライブに誘う結城。今日は何の話だろう。 Continue reading “12/25 (日) 23:00 二人きりの時間”
言われてみるとそうだ。これまで離れている時間が多かったのに、最期を一緒に迎えられるなんて、これほど幸せなことはない。今日も、以前仕事でお世話になった方とお会いした。
「こうなったらいっそ、こちらから挨拶に伺おうか」
「それはやめようよ。あくまでもごく自然に振る舞って、周りの反応を楽しむほうが貴くんらしいと思うけど?」 Continue reading “12/24 (土) 22:30 招待”
「美しいわね。ただただ見とれてしまうわ・・・」
上映会の後、僕たちは第2ラウンドと称して、またビデオドラマを見ていた。舞からのリクエストで、後ろから抱きかかえる形で・・・。 Continue reading “12/23 (金) 1:30 不安の矛先”
一方で沢渡くんは機嫌がすこぶるよく、仕事にも精が出ているみたいだ。
「先日は本当にありがとうございました。殿下ももうすぐ新婚旅行ですね。その間は僕がしっかり留守を守りますので、大いに楽しんできてください」
と言われて、またギクリとした。そうだ、旅行だ。その際、雪山の上を飛行機で通過する。まさかそのときに事故が起こったりなんてことは・・・。 Continue reading “12/22 (木) 23:00 対照的に”
今日は、出先で高校の時の恩師に会った。・・・何かがおかしい。
宮殿に帰ってくると、居ても立ってもいられず、結城の執務室へと駆け込んだ。
「俺は考えすぎだと思うけどな。たかだか夢だろ?今までに予知夢を見たことがあるのか?」 Continue reading “12/21 (水) 23:00 運命”
なのに、あの光景が脳裏から離れない。たかだか夢なのに・・・。どうしてこんなに気になるのか。舞を失うことになってしまったら?・・・それは、先日目の前で沢渡くんと深雪ちゃんとのやりとりを見たこととも大いに関係がある。 Continue reading “12/20 (火) 23:00 予感”
はっと目が覚めたら、まだ天井が薄暗かった。・・・ベッド脇のスタンドが点いている。
「貴くん大丈夫?大分うなされていたわよ」
・・・ああ、舞が起こしてくれたのか。それにしても嫌な夢だった。 Continue reading “12/19 (月) 4:30 悪夢”