ミュージカルを見に行って、そのあと飲みながら、感想を語り合った。そして今もその旋律が耳に残っていて、思わず口ずさんでしまう。
「ねえ、私のために歌ってくれる?」
小説の部屋
ミュージカルを見に行って、そのあと飲みながら、感想を語り合った。そして今もその旋律が耳に残っていて、思わず口ずさんでしまう。
「ねえ、私のために歌ってくれる?」
貴くんって頼もしいな。本当は彼のほうが格段に優れているので、私には学ぶべきところだらけなのに、今までもったいないことをしてたね。今まで一人でしゃべりすぎてたよね。
「今日は何する?」 Continue reading “1/5 (木) 15:00 サプライズ”
舞も絶対、分かっていてやっているに違いない。
ここ数日、あまりにも素を出し過ぎていることに自分でも驚いているが、本当は僕だってありのままの姿でいたいんだ。それに何よりも、これは新婚旅行、僕たちだけの時間なんだ。だから舞には、本当の自分を見せてもいいと思う。…これが最後になるかもしれないし。 Continue reading “1/4 (水) 14:00 美術館見学”
さすがの貴くんも、随分とのんびりしているみたい。今まで相当忙しかったから、貴くんにものんびりする権利はあるし、それ以上にのんびりしたいと思うほど疲れていたみたい。こうやって隣で微笑んでくれているのを見ると、新婚旅行先の選択は正解だったのだと思う。
「今日は何する?」 Continue reading “1/3 (火) 9:00 自然”
これまで十二分に頑張ってきたから、新婚旅行は、ただただのんびりしたい。よって、あちこち動き回るのではなく、10日間、一箇所に腰を落ち着けて、気が向いたら出かける感じにした。 Continue reading “1/2 (月) 14:00 新婚滞在”
年が明ける瞬間、私は希の腕の中にいた。周りに人がたくさんいたのに、・・・みんな自分たちのことで精一杯だから、誰も見てないよ、と希が言うから、おとなしくその温もりに包まれてた。
「深雪と出逢ってから、人生が大きく変わったよ。誰かのことを愛しく想うことなんて、今までなかった。深雪のことを想うとき、温かい気持ちになれる。・・・会えなくてイライラすることもあるけど、深雪のことで一喜一憂していることすら僕にはとても新鮮で、毎日がとても楽しいよ。ありがとう」 Continue reading “1/1 (日) 2:30 新しい年の幕開け”
12.01(木) 18:30 秘書の仕事
12.02(金) 10:00 清掃仕官の仕事
12.03(土) 19:30 栄養士の仕事
12.04(日) 22:00 側近のお仕事
12.05(月) 12:30 学食での密談
12.06(火) 12:30 注意力増強
12.07(水) 7:00 朝の質問
12.08(木) 0:30 束の間の逢瀬
12.09(金) 17:00 プレゼント選び
12.10(土) 23:30 心配事
12.11(日) 21:30 居心地のよさ
12.12(月) 23:30 疲労の果て
12.13(火) 16:00 空白の瞬間の中で
12.14(水) 13:00 渇き
12.15(木) 11:00 こんなに近くにいるのに…
12.16(金) 23:00 不安
12.17(土) 23:30 孤島での誕生パーティー1
12.18(日) 16:00 孤島での誕生パーティー2
12.19(月) 4:30 悪夢
12.20(火) 23:00 予感
12.21(水) 23:00 運命
12.22(木) 23:00 対照的に
12.23(金) 1:30 不安の矛先
12.24(土) 22:30 招待
12.25(日) 23:00 二人きりの時間
12.26(月) 19:00 愛されている自信
12.27(火) 6:30 わがまま
12.28(水) 19:30 訪問
12.29(木) 1:00 サディスト
12.30(金) 15:30 余韻
12.31(土) 23:00 右手
希はグレーのコートに黒いタートルのセーターと、黒いパンツ、チェックのハンチング、というコーディネートで、相変わらずカッコイイ!
「寒くないか?」
「うん、大丈夫。それにしても凄い人だね。・・・でも意外と希に気づかないみたい」
「俺だって普通の人だからな。・・・はぐれるんじゃないぞ」 Continue reading “12/31 (土) 23:00 右手”
今日はお家でお掃除をしていたのだけど、どうにも作業がはかどらない。
「はぁ~」
考えてしまうのは希のことばかり。その存在自体が圧倒的で、完全に呑み込まれている私・・・。 Continue reading “12/30 (金) 15:30 余韻”
でも希はなかなか帰ってこなくて・・・お風呂に入るタイミングを逃してしまった。帰ってきたときにお風呂に入っていてお出迎えできなかったら悪いな、と思って。そしたら、帰ってきたのは日付が変わる頃だった。
「そういうことなら、一緒に入ろう」 Continue reading “12/29 (木) 1:00 サディスト”