4/11 (月) 10:30 始業式

これからの高校生活には不安だらけ。親の希望でクリウスに入ってしまったら、案の定友達にはなれそうにない人たちばかり。それは入学式のときですら感じた。どの人もお高くとまっていて、派手なメイク、アクセサリー、そしてむせ返るような香水の香りがする。こんな自己主張が強い人たちの間でやっていけるのか、とても心配・・・。 Continue reading “4/11 (月) 10:30 始業式”

4/10 (日) 14:30 外出

午前中に殿下への申し伝えをして、昼食は結城も交えた三人でとり、午後は兼古先輩、部長と共に新入生歓迎会の衣装を買いに行くことになった。

「折角兄弟役なのだから、お互いに意識しあった衣装がいいかと思って」

確かにそれは言えていると思った。僕が演じる弟は、いつも兄の背中を見て過ごしている。しかし、実は本当の兄弟ではない・・・。 Continue reading “4/10 (日) 14:30 外出”

4/9 (土) 23:00 待遇

一旦リラックスしたら身体も疲れることを思い出したのか、今日は部屋に帰ってくるなりソファーに横になってしまった。

「沢渡さん、お風呂が沸いておりますが・・・」

「う~ん、あと」

とりあえず眠くて眠くて仕方がない。これは、先ほど殿下が帰っていらしたという、精神的なゆとりからも生まれているのだと思う。今は少し眠りたい・・・。 Continue reading “4/9 (土) 23:00 待遇”

4/8 (金) 23:30 緊張の糸

そうか・・・。朝霧のことは心配だけど、今は自分のことで精一杯だし・・・、兼古先輩との約束もまだ果たせていないし・・・。そう、兼古先輩は生徒会長ということでとても忙しいらしい。部活にも途中から参加したり、途中で抜けたり。どうせ兼古先輩がいないことには演技シーンの練習が出来ないので、便乗して休もうかとも思ったのだけど、結城がそれを許さない。・・・必要な時は呼ぶから、と。 Continue reading “4/8 (金) 23:30 緊張の糸”

4/6 (水) 18:00 夕食会

今日は宮殿で、新政府の方々を集めた夕食会が行われる。

「いいか、酒は飲むなよ。お前の場合、何をやらかすか分からないから」

いきなり結城から釘を刺されてしまった。・・・年齢のことを別に隠したりはしていないが、紹介もされなかった。一応成人に見えなくもないので・・・というか、大体年よりは上に見られることが多いので平気だとは思うのだけど、それよりも僕がお酒に弱いことを心配しているらしい。 Continue reading “4/6 (水) 18:00 夕食会”

4/4 (月) 13:00 いきなり・・・

春休みだけど、新入生歓迎会が近づいているということで午前中は部活がある。休んだほうがいいかと思ったのだけど、

「行って来い。別に響だっていつも宮殿にいるわけじゃないだろ?」

とあっさり結城に言われ・・・というか、殿下の場合は宮殿にいらっしゃらないことが多いのだけど、それはもちろん仕事をなさっているからで・・・、でも部活も、僕が行かないと部長や兼古先輩が困ってしまうからね。 Continue reading “4/4 (月) 13:00 いきなり・・・”

4/3 (日) 23:30 ペースに流されて

昨夜、有紗さんは殿下の爆弾発言について何もおっしゃらなかった。僕たちの仲は相変わらず秘密のままで・・・、思えば、付き合い始めてからもうすぐ一年になるのに、何も変わっていない。でもそれもこれも、僕が半人前だからなのだろう。まだ高校生というのにも問題がある。これから数日、殿下の代理を務めさせていただくので、その間に少しでも認めていただけるように頑張らないと。 Continue reading “4/3 (日) 23:30 ペースに流されて”

4/2 (土) 23:00 歓迎会

両陛下との食事は、滞りなく進んだ。最初はかなり緊張していたようだが、陛下が気を遣っていろいろなことを話してくださったおかげで、表情はかなり和らいでいた。でも、食事はあまり進んでいなかった・・・。

よって、二次会の始まり。引っ越したばかりの沢渡くんの部屋に結城や朝霧くんも集まって、気さくな場を設けることにした。 Continue reading “4/2 (土) 23:00 歓迎会”