7/12 (火) 11:30 普通の感覚!?

試験中は午前中で学校が終わるので、すぐに議会に行きたいところだけど、しておかなければならないことがある。それは、沙紀ちゃんと話をすること。

「僕に聞きたいことがあるなら、直接聞けば?」

沙紀ちゃんの気持ちも分からなくはないけれど、深雪をいじめるのは困る。 Continue reading “7/12 (火) 11:30 普通の感覚!?”

7/10 (日) 23:00 二人の距離

そして聞いたのは、沙紀先輩の友達であり演劇部の先輩にあたる上柳さんという人が、沢渡先輩に恋をしたのだけど報われず、クリウスには居辛くなって転校してしまったという話だった。部長は、「好きになるかどうかは自分でコントロールするものでもないから、誰のせいでもない」と言っていたけど、実は沢渡先輩にまつわる恋愛トラブルはこれだけではないらしく、当分は内緒にしておいたほうがいいだろう、とのこと。 Continue reading “7/10 (日) 23:00 二人の距離”

7/9 (土) 17:00 勉強会

先輩はやはり忙しいらしく、部活の勉強会には来ていない。先の中間テストは参考得点だということだったらしいけど、一年からずっと成績は一位だと聞いた。・・・ちなみに部長も。あぁ、私は試験どころじゃない感じなんだけど、あまりに悲惨な点数を取ったら先輩に顔向けできなくなる。

「沢渡くんは優しくしてくれるの?」 Continue reading “7/9 (土) 17:00 勉強会”

7/8 (金) 13:00 恋人

でも昨日は意外と話せた。・・・話をするのは楽しい、けど、恋人めいたことには慣れていない。

先輩はお弁当持参でやって来る。二段式の長方形のお弁当箱に手の込んだ料理がズラリ。昨日の私のパンを見て気の毒に思ったらしく、私の分も持ってきてあげると言ってくれたのだけど、丁重にお断りさせていただいた。

「先輩は、どんなメニューが好きなんですか?」 Continue reading “7/8 (金) 13:00 恋人”

7/7 (木) 13:00 ランチデート

昼休み、購買でサンドウィッチを買って部室に行くと、すでに部長、兼古先輩、沢渡先輩、朝霧先輩、村野先輩がいた。

「遅くなってすみません」

「いいよ。1年生が一番遠いからな。・・・ほら、行っていいぞ」

兼古先輩は沢渡先輩を追い払うように手を振り、私はベランダを伝って隣の教室に行く先輩についていった。・・・ホントに二人きり。どうしよう。 Continue reading “7/7 (木) 13:00 ランチデート”

7/6 (水) 18:00 自信

昼休み、学食で部長に相談を持ちかけたら、放課後部室に来てほしいと言われた。

「はい、これ。コピーしたのがあったから、あげるわ」

ありがとうございます。これまで私は、自分の演技を見るのが嫌いだった。でも自分の演技がよく分からなくなってしまっている今、そんなことを言っていてはいけないと思って、地区予選のときの舞台を撮影したDVDが見たいとお願いしたのだった。 Continue reading “7/6 (水) 18:00 自信”

7/5 (火) 14:00 期待の重さ

それにしてもつくづく、先輩みたいな人がどうして私のことを好きになってくれたんだろう、と思う。先輩と私とでは、何もかもが違いすぎる。先輩はこの若さで議会にも携わっている超エリート・・・外見も、成績も、人格もパーフェクト。そんな人から期待されても、平凡な私は一生満足してもらえないんじゃないかと思う。 Continue reading “7/5 (火) 14:00 期待の重さ”

7/4 (月) 17:30 意味

先輩は宮殿に住んでる・・・というのは、よくよく考えてみると凄いこと。この間殿下がご婚約なさったときに経歴が紹介されていたのだけど、超難関である入宮試験を突破して入宮!というナレーションが入っていた。でもそのとき、高校を卒業しないと入宮できないとも言っていたような気がするんだけど!?どういうことなんだろう?

部活は明日からしばらくお休み。ということは、先輩ともしばらく会えなくなるということ。 Continue reading “7/4 (月) 17:30 意味”

7/3 (日) 1:00 展望台にて

どうにも、まっすぐ自室に帰る気にはなれなかったので、展望台に向かうことにした。仕方がないこととは言え、辛い。これからも有紗さんとは毎日のように顔を合わせることになるのに、どうしたらいいんだ・・・慣れていくしかないんだ、きっと。読まなければならない資料もたくさんあるのに、集中するどころではない。何をやっているんだ、僕は。 Continue reading “7/3 (日) 1:00 展望台にて”