さすが村野さんはやることが早い。早速チケットを手配してくれて、みんなで観に行くことになった。・・・けど、周りの雰囲気がおかしい。どうも、上柳さんと僕を二人きりにさせたがっているような感じ。いいですよ、こうなったら。
そして僕たちは、みんなのあとを二人で歩いていた。 Continue reading “12/24 (木) 23:30 思いやりの言葉のはずが・・・”
小説の部屋
さすが村野さんはやることが早い。早速チケットを手配してくれて、みんなで観に行くことになった。・・・けど、周りの雰囲気がおかしい。どうも、上柳さんと僕を二人きりにさせたがっているような感じ。いいですよ、こうなったら。
そして僕たちは、みんなのあとを二人で歩いていた。 Continue reading “12/24 (木) 23:30 思いやりの言葉のはずが・・・”
実は殿下から、素晴らしい誕生日プレゼントをいただけることになってしまった。春になったら僕は今より広い部屋をいただけることになっているのだけど、なんと、その部屋にふさわしいグランドピアノをプレゼントしてくださるとのこと。さすがにこればかりは丁重に断らせていただこうと思ったのだけど、結城も一部援助してくれていると言うし、何よりも、先方の国とはもう話をつけてあるから、なんて言われてしまうと断るすべがない。・・・その代わり、殿下のリクエストにはいつだってお応えしようと思っているけど。 Continue reading “12/23 (水) 23:00 部屋チェックその1”
「沢渡くんって綺麗に脚が上がるのね。ビックリしちゃった」
僕にとっては、脚を上げる=蹴りを入れるなのだけど、こんなところで役に立ってしまった。 Continue reading “12/22 (火) 16:30 彼女のために”
「今月は、表現力を高めてもらうために創作ダンスの先生をお呼びしました」
・・・相変わらず、部長の発想は面白い。でも言葉ではなく身体で表現するというのは難しい。それは朝霧にとってもそうで、すっかり憂鬱そうな表情になっている。 Continue reading “12/21 (月) 17:00 しょうがない”
そして自宅に戻ると、更に何かが届いていたようで、母も驚いていた。
「モテモテで大変ね。・・・本当に彼女はいないの?」
・・・母には言えない。それに、僕は愛する人から愛されたい、誰でもいいわけじゃない。 Continue reading “12/20 (日) 20:00 パーティーの夜”
僕は恋人がやってくるのを心待ちにしていた。恋人に誕生日を祝ってもらうなんて、初めてのことだ。
いつもよりいいスーツを着、髪型ももう一度確認して、彼女を待つ。
しかし入り口に現れた有紗さんは涙に暮れていた。 Continue reading “12/19 (土) 23:00 最高の贈り物”
試験が終わった。でも気になることがあった。それは、みんなの上柳さんを見る目が違っていること。・・・彼女がかわいそうだ。
彼女とは一言も話さなかった。それどころか、彼女は僕のほうを見ようともしない。今日も試験が終わると逃げるように帰ってしまったし。 Continue reading “12/18 (金) 11:30 一言”
僕は昨夜のうちに決心を固めていた。誰からも何ももらわない、と。でもそう思ったからなのかどうなのか?誰からも声をかけられないまま放課後になってしまい、もうこのままさっさと帰ることにした。
「朝霧、早く帰ろう」
一日目は無事に終了・・・と思いきや、
「もうすぐ沢渡くんの誕生日なんだって?」
と上柳さんが言い出したから、また複雑な心境になってしまった。・・・すると、たかが玄関まで一緒に歩くだけなのに、妙に周囲から見られているような気になってしまう。 Continue reading “12/15 (火) 11:30 はずみ”