語学にはかなり精通している僕だけど、この国の言葉はよく分からない。でも僕が話せる言語と少し似ているので、何とかコミュニケーションはとることができる。
「これから相当勉強しないといけないわね。貴くんは優秀だから大変」 Continue reading “1/2 (土) 22:30 こんなところで・・・”
小説の部屋
語学にはかなり精通している僕だけど、この国の言葉はよく分からない。でも僕が話せる言語と少し似ているので、何とかコミュニケーションはとることができる。
「これから相当勉強しないといけないわね。貴くんは優秀だから大変」 Continue reading “1/2 (土) 22:30 こんなところで・・・”
仕事柄かなり多くの国を訪れているが、そこはやはり、彼女のためにもまだ行ったことがない国を選んでみた。・・・同じように感じたいから。
そしてやってきたのはとあるリゾート地。普段あまりにも多くの人に会っているから、そうはならない真逆の場所にしようかとも思ったのだけど、僕の経験上、そういうところは3日もすれば飽きてしまう。やはり僕は人と会うのが好きみたいだ。あとは、あまり暑いのは得意ではないので、過ごしやすいところで。
ホテルのベランダに出ると、爽やかな風が吹いてきた。見えるのは山と湖の周りに広がる赤い屋根の街並み。そこでは市場が開かれているらしく、窓の下には多くの人が行き交っている。
「昨夜はよく眠れた?」
舞が、ナイトガウンのまま隣にやってきた。
「おかげさまで、ぐっすり」
そして僕は彼女を抱き寄せ、おはようのキスをする。・・・ホーンスタッドだったら、誰かに見られていないか気にしなければならないが、ここではその必要もない。しかも朝からのんびりした気分で過ごせるなんて、幸せなことだ。・・・いつもなら、竹内がその日のスケジュールを怒涛のように話して、その間に着替えるという慌しさの中にいるから。
「あ、貴くん。朝ごはん作るね」
嫌だ、離さない。
「今日くらいゆっくりしようよ。竹内に頼めばいいから」
「ダメよ。自分たちのことは、できるだけ自分たちでしないと。・・・ねえ、ほら」
うん、そうだね。…しっかり者だな。
「折角だから、市場に行こうよ。急いで!お腹が空いて、倒れそうなんだ」
「またそんなこと言って。殿下のわがままは、ここでは通用しないわよ。着替えるまで、待っててくれるわよね」
・・・そんなににこやかに言わないでよ。結局舞には敵わない。
でも身支度は意外と早く終わり、僕たちは焼きたてのパンを買いに行くことになった。その時もまた、仕官の分はいいの?とかあれこれ心配してくれて、おまけにしっかり値切ってくれたりして、驚いた。
「舞がいれば、路頭に迷うことはないね。頼りにしているから」
「私は、貴くんから愛されないと路頭に迷ってしまうんだから、側にいるわ」
・・・そういう意味では。
12.01(火) 23:00 過去の過ち
12.02(水) 13:00 家族計画
12.03(木) 14:00 お別れ会
12.04(金) 13:00 接し方
12.05(土) 1:30 家族のあり方
12.06(日) 23:00 きっかけ
12.07(月) 22:30 訪問
12.08(火) 23:30 こんな日もある
12.09(水) 12:00 襲来
12.10(木) 22:00 お見舞い
12.11(金) 22:00 過去と現在
12.12(土) 16:00 権力争い!?
12.13(日) 18:00 打ち合わせ
12.14(月) 23:30 世の中のバランス
12.15(火) 11:30 はずみ
12.16(水) 13:30 手紙
12.17(木) 12:00 プレゼント
12.18(金) 11:30 一言
12.19(土) 23:00 最高の贈り物
12.20(日) 20:00 パーティーの夜
12.21(月) 17:00 しょうがない
12.22(火) 16:30 彼女のために
12.23(水) 23:00 部屋チェックその1
12.24(木) 23:30 思いやりの言葉のはずが・・・
12.25(金) 16:30 構想
12.26(土) 23:30 部屋チェックその2
12.27(日) 3:00 愛は惜しみなく・・・
12.28(月) 23:30 部屋チェックその3
12.29(火) 14:30 発表会
12.30(水) 2:30 Adieu
12.31(木) 19:30 旅の始まり
今日から1週間のオフ。ただ、間もなく議会が始まるので、心からのんびりはしていられないのだけど、休めるときには休んでおかないと。それも国内にいるとついついあれもこれも気になってしまうので、外国に出ることにしている。 Continue reading “12/31 (木) 19:30 旅の始まり”
折角みんな正装して集まったのに・・・、お酒は入っていないはずなのに・・・、みなさんくだけすぎていませんか?
上柳さんが転校してしまうことは、すでに部長から告げられている。知らなかった人たちは、彼女の周りに集まって離れない・・・みんな残念に思っているのだ。でも僕のほうとしては、顔を合わせずにいられることにホッとしている。 Continue reading “12/30 (水) 2:30 Adieu”
別々に歩いている男女に、二人の妖精が花びらを振り掛ける。すると二人は振り返り、互いを意識し合う。
しかし最初はぎこちない様子で、彼女は僕におっかなびっくりの態度を見せる。ここは妖精たちも含めてコミカルな振り付け・・・リアクションは大げさに。 Continue reading “12/29 (火) 14:30 発表会”
そして今日は朝霧の部屋へ・・・。
朝霧の部屋には専用のターボリフトの出入り口がないので、一般通路を少し歩いて彼の部屋に行く。そこは広めのワンルーム。 Continue reading “12/28 (月) 23:30 部屋チェックその3”
「ねえ、また悩み事?」
どうして僕は役者になりきれないんだろう。・・・実は向いていないのかな?でもこのままでは悔しい。 Continue reading “12/27 (日) 3:00 愛は惜しみなく・・・”
今日は殿下のお部屋を見学させていただく。
殿下のお部屋に伺うときもまた、玄関ホールの中のターボリフト乗り場に出る。しかし、そこからしてかなり結城の部屋とは違う。まずは植物が多く目に付く。・・・どうしても、いただくことが多いとかで、観葉植物やお花がいつも飾られている。そこでスリッパに履き替えて自動ドアを通ると、白を基調としたギャラリーコーナーがあって、いくつかの絵が掛けられている。 Continue reading “12/26 (土) 23:30 部屋チェックその2”
今日は終業式。・・・もう、教室で上柳さんに会うことはない。でもみんなは冬休みに浮かれて、彼女に気をとめることはなかった・・・。
「じゃあな沢渡、また来年」
「またね、沢渡くん」
明るく挨拶をしてくれる人がほとんどだけど、心から僕のことを憎んでいる人もいるわけだ。今までに断った、他の女の子たちもそうなのだろうか。 Continue reading “12/25 (金) 16:30 構想”