役作りのためにまた宮殿に戻ってきている。実家にもピアノがあるが、目隠しをしたまま弾くととんでもない演奏になるので聴かせられない。また、生活部分の練習にも実家は狭くて危険だ。
そして今夜は加藤に付き合ってもらうことにした。
「自室は勝手が分かっていらっしゃるので、よろしければ他の場所にお連れしてもよろしいですか?」 Continue reading “5/5 (木) 21:30 訓練”

小説の部屋
役作りのためにまた宮殿に戻ってきている。実家にもピアノがあるが、目隠しをしたまま弾くととんでもない演奏になるので聴かせられない。また、生活部分の練習にも実家は狭くて危険だ。
そして今夜は加藤に付き合ってもらうことにした。
「自室は勝手が分かっていらっしゃるので、よろしければ他の場所にお連れしてもよろしいですか?」 Continue reading “5/5 (木) 21:30 訓練”
僕自身も動揺したことに驚いたけれど、
「だからと言って、朝霧がそんなに怒ることないだろ?」
昨日の帰りからず~っと怒っているから、逆にこっちは気持ちが冷めてしまった。…朝霧とは何度かケンカをしたけれど、いつも彼のほうが折れてきた、なのに、
「今回は明らかに君が悪い。僕は許さないからね」 Continue reading “5/4 (水) 16:30 非難の目”
問題はピアノ。昨夜朝霧と相談したのだけど、先に曲を決めたほうが練習しやすいと思ったので、部活の後部長と兼古先輩に良さそうな曲を聴いてもらうことにした。…ただ、練習してもうまくいかなければ、弾くマネだけにさせてもらう。そのためにも、他の部員には内緒にしておきたい。
ストーリーは事故で失明してしまい生きる望みを失った青年が、妹からプレゼントされたピアノをきっかけに再び生きる決心をするというもの。そのラストシーンで演奏する曲なのだから、彼の心境を表すような前向きで明るい曲がいいと思う。 Continue reading “5/3 (火) 17:00 プチ演奏会”
編集の時に何度も観たはずなのに、川端さんの演技にはいつも引き込まれてしまう。僕たちの作品は、3年の先輩方に満足していただけたみたいだ。僕としては、今回の撮影に当たって演じる側ではなく指示をする側に回ったことが、新たに役に向き合うことが出来るいいきっかけになったと思う。あっという間だと思っていた1年の間にも、僕は先輩からたくさんのことを学んでいた、それを後輩たちに伝えていかなくては、という責任も感じられるようになった。…先輩になるって、こういうことなんだね。 Continue reading “5/2 (月) 18:00 新作に向けて”
「ダメ、村野さんにそんな危ないことをさせられないよ」
「でも私も、これ以上黙って見ていることに耐えられないし。…それに私は、別に沢渡くんに恋愛感情は持ってないし」
「村野さん…」
すると沢渡くんはほっとしたように一つためいきをついた。…沢渡くんって、恋愛感情を持った相手には妙に意識してしまうところがあるみたい。そういうところはかわいい感じがする。 Continue reading “5/1 (日) 15:00 私に出来ること”
4.01(金) 22:00 前途多難
4.02(土) 23:00 歓迎会
4.03(日) 23:30 ペースに流されて
4.04(月) 13:00 いきなり…
4.05(火) 23:00 内輪話
4.06(水) 18:00 夕食会
4.07(木) 22:30 お願い
4.08(金) 23:30 緊張の糸
4.09(土) 23:00 待遇
4.10(日) 14:30 外出
4.11(月) 10:30 始業式
4.12(火) 14:00 デビュー
4.13(水) 16:00 情報収集
4.14(木) 17:00 新入生歓迎会
4.15(金) 16:00 オーディション
4.16(土) 19:00 考えてしまうのは…
4.17(日) 1:00 自覚症状
4.18(月) 18:00 感情の揺らぎ
4.19(火) 22:00 大人への階段
4.20(水) 17:30 作戦会議
4.21(木) 17:30 配役
4.22(金) 22:30 遭遇
4.23(土) 1:00 質問
4.24(日) 19:30 感じる食事
4.25(月) 16:00 役作り
4.26(火) 16:30 注文
4.27(水) 13:00 打ち合わせ
4.28(木) 13:00 水面下でのバトル
4.29(金) 13:00 接し方
4.30(土) 14:00 密談
撮影は無事に終了しているので、今日は編集作業。よって部活は自由参加になっているのだけど、部員の半数はやって来て発声練習などをしていた。その中で沢渡くんは私の編集作業を手伝ってくれていたのだけど、・・・いつの間にか部室に残っているのは私たち二人だけになってしまっていた。
「このシーンなかなかいいよね。このカットとこのカットを使おうか」
「いいね。・・・うん、そこそこ、そこで切って」 Continue reading “4/30 (土) 14:00 密談”
遠足の行き先は沢渡くんたちとは違うところ。何やら今回は沢渡くんが行きたいと書いたところに参加者が偏ってしまったらしく、私たちのコースは人がまばらになっている。・・・その方が楽でいいのだけど。
私は沙紀ちゃんと一緒に、湖を見ながらお昼ご飯を食べていた。沙紀ちゃんも沢渡くんたちの周りの喧騒から逃れたかったみたい。 Continue reading “4/29 (金) 13:00 接し方”
やっぱり彼女には天賦の才能があるみたい。カメラの前に立つとすんなり役に入ってくれて、滞りなく撮影が進んでいる。その様子には2年生全員がビックリしたわけで、逆に口をはさみ過ぎないようにと思ったくらいだった。
そして今日も昼休みには打ち合わせを、と思っていたら、同級生の女の子たちに行く手を阻まれてしまった。
今日からは撮影。その前に、沢渡くんと昼食をとりながら打ち合わせをすることになった。実は沢渡くんは「僕なんかが指導してもいいのかな?」と心配をしていた。確かにまだ経験は一年しかないかもしれないけれど、今や兼古先輩と肩を並べる役者になっているし、何かと目が肥えているので全然問題ない。でもいつまでも謙虚なところは沢渡くんらしくていい。
「僕が演じて見せる必要はなかったかもしれないよね。村野さんなんて、言葉だけでしっかり指導出来ていたわけだから」 Continue reading “4/27 (水) 13:00 打ち合わせ”